日ごろからお世話になっているIT業界の先輩が、
ITIL Foundationに見事合格したとの知らせが舞い込んできました。
この場を借りて、おめでとうございます!
早速マイクを向けてみました。
Q「勉強時間はどれくらいですか?」
A「2週間くらいです。時間にすると15~20時間程度です」
Q「これまでITILの経験はありましたか?」
A「会社に書籍はありますが、本格的な導入はしていません。
役に立ったのはITILの経験というよりは、業界の経験でしょうか。
V3で、上流から下流までのライフサイクルで再編成され、
イメージが沸きやすくなったので、勉強しやすかったです。」
Q「教材はどんなものを使いましたか?」
A「教科書と、ITILを解説した参考書籍、模試です。
教科書では足りないので、参考書籍でフォローしました」
Q「当日はどのように試験が進められたのですか?」
A「試験予定日1週間前に、プロメトリックに申し込みました。
土日だったので、既にかなり枠は埋まっていました。
当日は会場に出向き、説明を受け、パソコンの前に座りました。
試験時間は60分でしたが、30分程度で一通り解き終わってしまいました。
わからない問題は検討もつかなかったので(笑)、
手ごたえのないまま、思い切って、終了ボタンを押すと、
「合格」の文字が。ほっとしました。」
Q「学習中の方にアドバイスがあるとしたら、どんなことですか?」
A「まず、ライフサイクルと対応づけて、すべてのプロセスが言えるようになることが大事です。
どんな目的のプロセスかまで理解し、それも言えるようになるとよいでしょう。」
貴重なお時間ありがとうございました!
上記のインタビューが、勉強中の方のご参考になれば幸いです。
社内からも合格者が出ている模様です。
折を見て、PART2を掲載したいと思います。
昨年11月のIT mediaに、こんな記事が載っていました。
「第1回 2010年度注目のスキルは仮想化とITIL」
http://jibun.atmarkit.co.jp/lskill01/cs/200911/01/01.html
不況になってから受講者が急増した珍しいケースなのだそうです。
昨年といえば、V3がITIL試験に加わった年です。
「IT企画・IT戦略立案の分野まで範囲が広がったため、
ユーザー企業の情シスエンジニアにも広がったようだ」
としています。
また、昨年はクラウドがバズワードになった年でもありました。
サービスとしてのITが、各企業で徐々に浸透してきた結果なのではないでしょうか。
無論、ITIL資格というと、ITIL Foundationが有名で、
資格取得者は、2008年1月現在で既に5万7000人もいたそうです(EXIN発表)。
1ヶ月程度の勉強で取れる入門資格ともあり、
この人気で、さらに取得者数は増加しているでしょう。
ITIL Foundationから、さらにステップアップしたい!という方は、
「ITサービスマネージャー」はいかがでしょうか?
国家試験である、情報処理技術者試験の高度に位置する、
インフラ系の業務を数年経験した中堅エンジニア向けです。
ITIL Foundationの上位資格のITIL Managerは研修の受講が要件。
なんと、100万円近い費用がかかってしまうのですが、
「ITサービスマネージャー」は国の税金の助けもあり、費用は5,100円。
難易度が高くステータスがあるものの、敷居はぐっと下がります。
書籍や模試込で見積もっても、20,000~30,000円でチャレンジできる資格です。
この資格、2008年まで「テクニカルエンジニア(システム管理)」
といわれていたのですが、2009年に新制度に移行したため、名前が変わりました。
名前だけでなく、想定されている「役割」も移行前と、移行後で以下のように変わっています。
【移行前】
「情報システム基盤(業務システム共有のシステム資源)を企画・構築・運用する業務に従事し、次の役割を果たす。...」
【移行後】
「ITサービスの品質とコスト効率の継続的な向上を目的としてITサービスをマネジメントする業務に従事し、次の役割を主導的に果たすとともに、下位者を指導する。...」
引用:http://www.jitec.jp/1_11seido/sm.html
よりITILチックですね!
論文試験もあり、ITIL Foundationに比べ運用スキルや経験が問われる試験になっています。
次回試験は、秋10月です。
情報システム部門で、日々、ITサービスをマネジメントしているみなさん!
チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
ITILの取り組みを始めようという会社は、まず、
勉強のため、担当者にITIL Foundationの資格を取ってきてもらう!
というところから始まるのではないでしょうか。
命を受けたあなたはきっと思うはずです。
「ITIL Foundationって取っても使えないな・・・」
ITIL Foundationはフレームワークを適切に理解しているかを確認するものなので、
ひたすら用語や定義を覚えていく学習になります。
筋トレと同じで、だいぶ地味な学習です。
私もはっきり言って、暗記はつまらないです!
少しでも面白みを感じようとするなら、スポーツと同じで、
実践を取り入れるとよいのではないでしょうか。
日々の業務を、フレームワークで捉え直すのです。
イベント管理→「なんかアラート上がってきたね?」
既知のエラー→「ああ、これか。○○と××が相性悪くて、挙動がおかしくなるんだよな」
ワークアラウンド→「とりあえず再起動しといて」
問題管理へエスカレーション→「○○先輩、これ調査お願いできないですかね?」
さらに、ITILはベストプラクティス集。
ITの先進的な業務の事例が詰まっているんです。
Foundationの学習でも、こんな風に改善のヒントを得ることができます。
KEDB=既知のエラーデータベース→?
まだ属人化しているチームにあなたが所属しているなら、
KEDBの実例が浮かばないのではないでしょうか。
これが、改善のヒント。あるべき姿です。
「既知のエラーをエクセルにまとめておいたら、誰でも迅速に対応できるかな?」
「みんなの対応メモを、チームのみんなが見えるように、ファイルサーバーにアップしておいたらどうだろう?」
あなたがマネージャーやリーダーの立場になくても、
いつもの仕事を少し便利にするHack的なヒントが眠っているはずです。
そんな風に勉強を進めると、少し楽しくなるのではないでしょうか。
v2では13のプロセスが、v3では23ものプロセスが定義されています。
「一体どこから手をつければいいの?」
きっと担当者は途方にくれるに違いありません。
「いっそのこと、業務全体を再構築してしまおうか・・・」
と、壮大なプロジェクトの幕開けを企んでしまうと、
ITILの導入が何年先になるかわかりません。
目の前に、すぐに活用できるベストプラクティス集があるのに!です。
ISOもITILもスモールスタートが始めやすいです。
ITサービスの業務プロセスすべてを、あるべき姿に持っていく、
など、何年かかるかわかりません。
開始して、PDCAで徐々に改善をしていけばよいのです。
幸い、ISOにもITILにも改善の仕組みが備わっています。
ISO20000なら13プロセスを、自社の業務に置き換えて、要求事項と比較し、
どこが弱いだろう?と現状把握をすることから始めましょう。
これから、ISO20000を目指す企業ならば、
「インシデント管理」「構成管理」「サービスレベル管理」
あたりを確認してみてください。
比較的はじめやすく、効果が見えやすいポイントです。
ITILのユーザー会であるitSMFの公式ページで、
ちょっとしたアンケートが行われています。
http://www.itsmf-japan.org/index.html
「ITサービスマネジメントに取り組むことで1番効果があったことは何ですか?」
3/2 13:30時点で、有効回答数は36件。まだまだこれからですが、
現時点での上位3位は、
「品質向上、顧客満足度向上」38.9%
「運用業務、ITサービスマネジメントの可視化」25.0%
「プロセス改善」19.4%
となっています。
ITILは、品質向上と同時に、顧客満足度も向上させてしまうもののようです。
「顧客の要求を満たす」のが生産管理での「品質」そのものですから、
「サービス品質」が向上して副次的に向上しているのかもしれません。
とはいえ、特にITILは、「ITサービス」の仕組み。
お客様へのサービスそのものが品質になりますので、
直接的なお客様向けの活動もISO20000では要求事項に盛り込まれています。
・SLAの設定
・年1回以上のサービスレビュー
・サービスレポート
・顧客満足度調査
運用保守業務においては、何も起こらなければ、
お客様にコンタクトを取る機会も少ないものです。
しかし、とかくブラックボックス化しがちなITの分野においては、
「今期は何も起こりませんでした。そのために、このような取り組みをしました」
そんな報告も、立派なサービスなのだと気付かされる次第です。